TableauでRadial Bar Chartをつくってみた

今回は、Radial Bar Chartを作ってみます。

Radial Bar Chartは、値の大きさを放射状の線の長さで表現します。 一番長い放射線を基準として、相対的な値の差を表現することができます。
値が横並びのチャートに比べて、値の比較は難しくなりますが、棒グラフだけになりがちなダッシュボードに変化をつけられたり、円形並びになることで省スペースとなるという利点があります。

下記のチャートの作り方を説明していきます。このチャートは、サブカテゴリごとの売上を放射線の長さで示しています。
(利用するのは、サンプルスーパーストアのデータとなります)

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作り方は、以下の二つのサイトを参考にしています。



Radial Bar Chartの作り方

1. スーパーストアデータのSelf-Union

スーパーストアデータをユニオンで自己結合します。今回は、[サブカテゴリ]と[売上]を利用するので、注文データを使いました。

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2. Pathの作成

(1)パラメータ [Bin Size]の作成
パラメータのデータ型は整数にします。今回は、一番長い放射線の終点での角度を270°とするので、現在の値に270を記入しました。

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(2)計算フィールド[Path]の作成

IIF([Table Name] = "注文",1,[Bin Size])


(3)[Path]から [Path(ビン)]の作成
作った計算フィールド[Path]からビンを作成します。ビンのサイズは1に設定します。

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3. 計算フィールドの準備

① Index

INDEX()-1

② TC_Value

WINDOW_MAX(SUM([Value]))

[Value]には、任意のメジャーを入れます。今回は[売上]を入れました。

③ TC_Max Value

WINDOW_MAX(SUM([Value]))

[Value]には、任意のメジャーを入れます。今回は[売上]を入れました。

④ TC_Rank

RANK_UNIQUE([TC_Value],'asc')

⑤ TC_Step Size

[TC_Value]/[TC_Max_Value]

⑥ X

SIN([Index]PI()/180[TC_Step Size])*[TC_Rank]

⑦ Y

COS([Index]PI()/180[TC_Step Size])*[TC_Rank]


4. Vizの作成

(1) [サブカテゴリ]を色に入れます。
(2)[Path(ビン)]を列に入れます。右クリックして、「欠落した値を表示」にチェックを入れます。
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(3)マークタイプを「線」にし、[Path(ビン)]を「パス」に移動します。
(4)[X]を列に、[Y]を行に入れます。それぞれ右クリックして、「次を使用して計算」から[Path(ビン)]にチェックを入れます。
下の図のようになれば大丈夫です。

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(5)[X]、[Y]に対して、右クリックして、「表計算の編集」(①、 ②)の設定をします。
表計算の編集 [TC_Max Value]
(i)ネストされた計算:[TC_Max Value]
(ii)次を使用して計算:「特定のディメンション」を選択し、チェックを[サブカテゴリ]と[Path(ビン)]に入れます。[サブカテゴリ]を[Path(ビン)]より上になるようにしてください。
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表計算の編集 [TC_Rank]
(i)ネストされた計算:[TC_Rank]
(ii)次を使用して計算:「特定のディメンション」を選択し、チェックを[サブカテゴリ]と[Path(ビン)]に入れます。[サブカテゴリ]を[Path(ビン)]より上になるようにしてください。
(iii)実行レベル:[サブカテゴリ]
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これでRadial Bar Chartが完成しました。
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あとは、[サブカテゴリ]をラベルで表示させたり、ヘッダーや軸のタイトル、グリット線を消すなどして、 好みに調整すれば終わりです。
以上、Radial Bar Chartの作り方の説明となります。