気配りをするために必要な気づく力

 「今年、仕事をしてきて感じたことは何か」と考えたときに、一番に思い立ったことを書いてみます。

 突然ですが。

 仕事では、特定の目的のために新しい出会いやコミュニケーションがたくさん発生します。そのような中で仕事ができる人間になる、あるいはより楽しく仕事をするには、他人から好かれる必要があります。人との関わり方や好かれ方は、性格やキャラクターによって様々ですが、好かれるために大切なことの一つとして、物事や他人に対する気配り(気遣い)できる人間力があると感じています。

 気配りができているかどうかは、様々なシーンにおいて小さな単位で表れます。資料、議事録の中や人との会話、メール文の中、飲食店や会議を抑えるときなど…  そして気配りをするためには、気づく力が必要です。必要なことに気づけないと気を配るという行動が生まれません。例えば、取引先の方との懇親会で飲食店を抑えるとき、以下のような気づきとそれに対する気配りが挙げられるかと思います。

・お酒を飲めない方がいるかもしれない

(→お酒以外も用意)

・自分は吸わないがたばこを定期的に吸われる方がいるかもしれない

(→喫煙所がある)

・取り分けが多く発生する料理(コース)だとスムーズさにかけ気を使わすかもしれない

(→あらかじめ取り分けてある料理)

悪天候の場合、移動に苦労するかもしれない

(→駅からアクセスが悪くない)

・移動に電車ではなく、クルマを使う方がいるかもしれない

(→駐車場が近くにある)

 …

 …

 他人からの小さな気配りを感じ取った人は、些細ながら好感を持ちます。このような小さな気配りが好感に変わることを積み重ねていくことで、好かれることにつながっていくのだと思います。

 しかしすぐに気づく力が身に着けるのは難しいことです。気づく力を磨くためには、柔軟な発想ができる必要であり、少し働いたくらいではなかなか磨かれないと思います。ですが、つね日ごろから色々な物事を柔軟に発想してみようとトライし続けることで、いつの間にか気を配るために気づく力が磨かれるのだと思います。

 この気配りをするために気づく力、そのために柔軟な発想ができることは、未来の目的に対しておこなう行為です。これは、仕事を作るや事業を作るために、いま何をすべきか気づける、発想できることにも通ずるのではないかと感じています。

以上。

(著 上野 開)