データ可視化の3要素

新卒入社3年目の寺内と申します。

私は、データ可視化系の案件を担当する分析官です。 新卒1年目の方のデータ可視化の教育に携わっており、独り立ちしていただくためにはどういう教育が必要か?と、考えたりしています。そこで、

  • データ可視化系の業務で独り立ちを目指す人の役に立つ

  • データ可視化系の業務の教育をする人の役に立つ

  • 自分自身の考えを整理する

ということを目的に、記事を書いてみることにしました。

データ可視化の3つの要素

データ可視化には、

  • Business:可視化のゴールの設計
  • Creativity:可視化表現の選択
  • Technology:可視化表現の実装

の3つの要素がある、と考えられるように思います。

この考え方は、takramというデザインの会社の人が言っていたことをベースに、弊社の先輩が弊社用にアレンジして作りました。

https://industry-co-creation.com/icc-salon/74 (特に、15:30くらいからの部分)

Tableauのトップランナーの荒川さんも似たようなことを言っています。 www.yarakawa.com

一番大事なのはBusinessの要素

データ可視化は、目的に従属する手段です。 そのため、良い可視化をする必要条件は、目的を適切に設定できていることです。目的を理解するためには、

  • 誰が何を知ることに役立つのか?

  • それがビジネスインパクトに繋がるのか?

を考えておく必要があります。

新人の方が頑張るべきこと(Technology)

ただし、新人の方が一番最初に身に着けるべきスキルは「Technology」だと思っています。 「Technology」は、実装するスキルで、検算するスキルも含まれます。 検算は分析が間違っていないかを確かめるプロセスです。 分析が間違っていた場合、クライアントの企業は、利益を出すために分析にお金を支払ったにも関わらず、逆に(分析に従ったがゆえに)損失を被ってしまいます。 これは、当然ヤバいです。そのため、検算でこれを防ぐのは、非常に重要です。 仮に、新人の方が検算ができなそうなら、他の分析官が、データの確認やら、データ整形やら、作成したグラフのコードやら、全てを確認します。 そして、結局一人でやった方が断然速い、という結果になってしまいます。 このような状況では、新人の方が戦力になっている、とは言えません。

つまり、作業者として戦力になるには、実装し、その実装が正しいか自分で確かめることが必要、ということになります。

新人の方が頑張るべきこと(Business, Creativity)

Tが一番重要だからといって、新人の方が、Business, Creativityをおざなりにして良いはずもありません。 BTCの3要素どれかが欠けても、良い可視化にはならないからです。 私がおすすめしたい方法は、コミュニケーションによって、うまく自分以外の人の力を借りる、ということです。 なぜなら、どんな新人の方も基本的には、人に頼らずに、BCどちらもできる、ということはありえないからです。

このコミュニケーションで最も大事なのは、早さと頻度だと思います。特にBの部分。CTどちらもBに従属します。つまり、ゴールの設計がずれたら可視化の表現の選択もずれるし実装もずれる。そのため、無駄な時間をたくさん使います。ということで、Bを早く正しく理解することが必要です。

そのときには、自分なりに調べて、考えて、うまく質問する能力が求められますが、まずはコミュニケーションをする機会を早く持つ、ということが大事だと思います。

コミュニケーションする相手として、お客さまと上司どちらも重要です。 最初のうちは、上司、だんだんお客さまが重要になるように思います。

いずれにせよ、うまく力を借りるためにはどうしたら良いか、という視点で考えてみて欲しいなと思います。

最後に

偉そうに書きましたが、自分自身もBCが欠けているなと思うことが多々あります。特大のブーメランです。 逆に言えば、この記事は自分自身が痛い目を見た経験からなるので、血が通った強固な理論とも言えますし、本質を掴んでいる部分があるという自信もあります。

この記事が可視化に携わる人の一助になればな、と願っております。